The Blue Line  「スター選手を狙え」第18話 (Written By:David Shore)

 このエピの見所はずばり 「マークに釘づけのディーフ」でしょう。(笑) ディーフィー、ジロジロ見まくっています。
では、ディーフは置いといて・・久しぶり、シカゴで出会った友人との再会にすっごく嬉しそうなフレイザーの笑顔が素敵です。
そして友情をとおしていろんな顔のフレイザーが見れます。(シカゴで友人を見つけたときのウキウキフレイザー、友情に失望してしまったショゲショゲフレイザー)
そんな彼を優しく応援するのがそうなんです・・・レイなんですよね〜♪
Episode Guide

 フレイザーは幼なじみでアイスホッケーの大スター選手、マーク・スミスバウアーと偶然再会する。そのとき銃を持った強盗に襲われる。マークは自分をねらった犯行だと主張し、フレイザーが一通の脅迫状を頼りに容疑者を探し当て捕まえる。しかし、まだ、マークは命を狙われていると、警察に保護を求めるが取り合ってもらえない。
マークはフレイザーを頼り、八百長を持ちかけられそれ以来脅されていることを告白する。子供の頃と変わらぬ素顔を見せたマークをフレイザーは信じ、彼を守ることにする。しかしレイが真犯人を探し出し、結局はマークは金を受け取ったことが判明する 。      
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このエピの題名"The Blue Line"はアイスホッケーのブルーラインから来ています。アイスホッケーでは、相手の陣地に攻めていくとき
パックより先にこのラインを越えてはいけないというルールがあります。そう、越えてはいけない一線なのです。
パパの日記にもあるように 人生には越えてはいけない一線がある・・・というのがテーマのようですね。

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Character Sketch

ディーフェンベーカー pictures
*大ファンのマークスミスを見つけて興奮 ディーフそれでいてシャイなのです。
*ジロジロ見まくります  ディーフの執拗な凝視・・・フレイザーにも止められません。
*アイスホッケーのリンクでフレイザーを応援  金網ごしに応援する姿がぷりち〜(^.^)
*エレーベータのボタンを押せる特技あり うーむ 動物奇想天外です・・・・

☆フレイザー pictures 
*アイスホッケーも上手い     少年にパスしてシュートさせてあげるんですよね〜。やさしー。(^。^)
*アパートの人たちとすっかり仲良しになっている 最初の頃に比べると随分打ち解けたのね。
芸能界にスカウトされてしまう           フレイザーの美貌をスカウトのお姉さんもほっておきません。
*観客の叫んでいる言葉がわかる 
ビデオ屋の店員でも拡大するのは大変だというものを読んでしまうとは

☆レイ pictures
超人ハルクに会ったことがあるらしい・・・ 原語では Lou Ferrigno となっています。これTVシリーズのハルクを演じた俳優さんです。
*有名人も同じ人間だと思っている・・・「ただ、金持ちで嫌らしくて、感じ悪いだけでな・・・」 この阿藤さんの話し方がレイしているよ〜
*フレイザーのためなら違法捜査もへっちゃらで敵の陣地に・・・
くーっ、泣けるぜレイ、あなたってどうしてそんないい人なの?
 

Quote

 気になるシーンの引用です。     (今回は10)

Ray:I'm guessing you two don't meet a lot of celebrities.
原語: おまえら二人はあんまり有名人に会ったことないだろ。
レイ、ディーフとフレイザーのことを言っているのね。ディーフも仲間に入れてくれている会話はほんと嬉しいワン。

Fraser:
Well we were inspected by the Assistant to the Deputy Commissioner of the RCMP once.


レイの車から降りてサインをもらいに行こうとするときの会話

R  田舎もんは有名人が珍しいんだな。」
F  「
カナダ騎馬警官の副警視官にお会いしたことはあるけどね。」

DSファンではなかった頃、この小山さんの超誠実&丁寧な話しかたに驚きました。イマドキ、なんて言葉使いが丁寧な若者なんだ!と。


Fraser: Can you tell us where we might find Mark Smithbauer?.

ディーフといるので me と言わないで us と言うのがうれしいワン。このシーン、マークの付き人が車からバッグを出すときとっさにディーフがビビるのがおかしい。まるで犬みたい・・・

ディーフとフレイザーがマーク・スミスを訪ねるときの会話

F  「すみません。スミスバウアーさんどちらにいらっしゃるかご存知ですか?」

小山さんの、上品で丁寧な話し方にまたまた感動。いまどきの若いもんにしては礼儀正しいのう・・・・(どこぞのじちゃん状態 → 私)




Mark: You're not being paid to care about that. You're suppose to be watching that -- where the hell were you anyway.
Fraser: I think you're laboring under misapprehension. I'm not taking your money. I'm doing this as a friend.
Mark: Friends I got plenty of, okay? I got people I shook hands with once and all of a sudden I'm their best buddy. I don't need anymore friends, I need someone I can count on. I need a body guard! Now if you can do this job than just do it and shut up, okay?


ホッケーの練習場でスティックの男を捕まえた後 マークとの会話

M    「おまえはあんな奴に構うためじゃなくて俺を守るために金をもらってるんだぞ。」
F    「誤解してる。この仕事を引き受けたのは金のためじゃない。友達だからだ。」
M    「友達なら間に合っている。俺の周りには俺と握手しただけで親友気取りのやつらばかりだ。俺に必要なのは友達じゃない!頼りになるボディガードだ。」

フレイザー、がーん。 友達としてやったのにマークは彼のことを金をやって守らせるボディーガードとしてしか見ていないなんて・・・。フレイザーの友情を信じていたピュアなハートが傷つけられるシーンは見ていて辛いです。彼の瞳がほんと悲しそうです。

Mark: I was sorry about your father.
Fraser: You heard about that?
**

Mark: You know what I miss?
Fraser: What?
Mark: Looking for a puck in a snowbank.
Fraser: You could drive it 8 feet in.
Mark: Well that was packing snow too.
Fraser: you know I used to think you'd miss the net on purpose just to see how far you could drive it in the bank.


フレイザー、喋り方がレイといるとき以上にカジュアルになっていますね。


フレイザーのアパート マークとフレイザーの会話

M 「おやじさん 残念だな。」    F 「聞いたのか?」
M 「ああ。

**:

M 「懐かしいな。」  F 「何が?」
M 「パックを探した雪の堤防。」  F 「よく中にめり込んだ。」
M 「カチカチの雪に。」
F 「わざとシュートをはずしどこまでめりこむか試したんじゃないか?」

パパの話が出てフレイザーの顔がハッとなります!
子供時代を話しているうちにフレイザーはすっかりマークと昔の友情を取り戻すんですよね〜。彼のうれしそうな顔が愛しいです。そうそう、ここラストのシーンの伏線になっています。マークはラストのシーンで子供時代に戻ったように雪の堤防にパックをのめりこませています。



Fraser: No, you're wrong, Ray. I know this man.
Ray: You knew this man. People change, Fraser.
Fraser: Not who they are.
Ray: Lot's of things change people. Success, money, the city. When did you last see him?
Fraser: We were 13.
Ray: Puberty changes people.
Fraser: You don't know this man Ray. Hockey's all he ever wanted. He'd never cross that line.

テーマである Line というセリフが出てきました。このシーンでマークは Blue Lineの上でパックを 打っているのにご注目!

ホッケーの練習場 レイとフレイザーの会話

F 「いやあ彼はそういう人間じゃない。」  
R 「
時間が経てば人は変わるぞ。」
F 「本質は同じさ。」  
R 「
変わる原因はいろいろだ。成功・カネに都会。いつから会ってない?」
F 「13のとき。」  
R 「
思春期の頃だなぁ。」
F 「彼は変わってない。ホッケーへの純粋な思いはそのままだ。」  

ピュアなフレイザー完全にマークを信じ込んでしまいます。思春期の頃から変わっていないのはあなただけよ、フレイザー(はあと)  
彼の場合、個人的思い入れがからむとどうも判断力がなくなるのよね。「恋に落ちたフレイザー」への伏線です・・・これも。 


Ray: Spoke to the Turk.
Fraser: Really?
Ray: Look he told me. I don't think I scared him off.

Ray: Hey, Benny. Be careful

出ましたレイの愛情たっぷりの"ベニー" 本当に心配なんです。レイわ・・そんなレイの気持ちも知らずにフレイザーにっこりsmile・・・またそれもかわいいんですが・・・



練習の帰り リヴでフレイザーを迎えに来たレイとの会話
 
R 「
ブローダーに会ってきた。」   F 「ホントに?。」  
R 「
やつが言うには・・(レイ・・・言えなくなる) 俺の脅しは効かなかった。」

レイ、フレイザーがかわいく首を傾げるのを見てほんとのことが言えなくなってしまうんです。彼の純粋な気持ちを壊したくない・・・そんなレイの思いやりがひしひし。
レイのフレイザーを包み込むような優しさを感じます。
R 「おい、フレイザー 気をつけろ。」  



Fraser : Give me your jersey.
Mark
: What's going on?
Fraser: They'll assume that I'm you

フレイザー、実はマークよりスケートが早いことが判明。ホッケー選手になっていたら彼もすごい選手だったのねん。ほんと彼ってスーパー騎馬警官だわ。

ブローダーに襲撃され、フレイザーがマークのジャージを着ます
 
F 「
ジャージ貸して。」   M 「何?」  
F 「
君の身代わりになる。」

ここ、日本語版のフレイザーがめちゃくちゃかっこいいんです。君の身代わりになる。」なんて!あーあー小山さんステキぃ〜。



Fraser: You alright?
Mark: My knee. Ahhh. Go on, go on, get out of here. You can't out skate them, go. Come on, go.
Fraser:You're right.

ステットソン以外の帽子姿もクールです。


マークが逃げている途中で倒れるシーン
 
F 「
大丈夫か?」   
M 「膝がぁ・・・・うううう。 いいから先に行け、足手まといになる。」  
F 「
そうするよ。」

日本語版大ウケ。マークも予想外の答えにえっ?って顔です。(^.^)・



Fraser; I brought you something.
Mark: My entire career in cards. That must have set you back a few bucks, eh?
Fraser: Three dollars and fifty cents. Canadian I got them as they cam out. Seeing your face on them made me feel proud.
Mark: I can't take these, eh.
Fraser: Well, I'm still proud. Besides, I've got another whole set of them back home.

カナダ人の特徴 eh をマークよく言います。

マークがフレイザーに「鼻ピン」をやったのがかわいかった




As I walked him out of the canyon, Mulet didn't have a thing to say. He almost seemed surprised that he hadn't shot me. It's funny. Some men don't know where there line is until they're committed to crossing it and then it's usually too late


赤の制服で颯爽と滑るフレイザーが限りなくかっこいい。おちゃめなレイ、またもやフレイザーにつきあわされている・・・・
マークにルーキーカードをプレゼントするシーン
 
F 「
プレゼントがある。」   
M 「俺のカード一揃い? 何ドルか使わせちまったな。」  
F 「
3ドル50セントだ。カナダドルで。出るたびに買ってた。君の顔を見ると誇らしかった。

M 「いや、これはおまえのだから。」  
F 「いや、もらってくれ。それにうちに帰ればもう1セットあるしね。」


フレイザーのマークを心から誇りに思っていたという屈託のない笑顔がいいんです。彼ってほんと子供の頃のまま大人になったみたいなイノセントな顔をしているんです。マーク、ほんとうに感動しますよね〜こんなこと言われたら。




パパの日記

ムレットは何も言わず渓谷から逃げていった。俺を撃たなかったのが自分で意外だったらしい。不思議なことに自分の一線が何処にあるか越えるまで気づかない。越えたときは手遅れだ・・・

ピアノのメロディーとパパの日記にじーんと来ます〜
刑事ドラマなのにこんなに心にしみるドラマって他に無いわ〜
といつも思うのです。ほんと好きですこのラスト・・・

Trivia

フレイザーがホッケーを子供たちと一緒にやっているときのバックミュージック?,
カナダの人気番組 "Hockey Night in Canada". のテーマソング。カナダ人はこの曲がかかったとたん「をを!」と思ったとか。

ターク ブローダ
犯人のブローダの名前の由来はトロントメープルリーブスのゴールキーパーの名前からとったものです。

マークの広報担当の女性ドンシャレーさんとは?
Dawn Charestは カナダの有名な元ホッケー選手 Don Cherry から来たようです。Hockey Night in Canadaのレギュラーをつとめていました。キャラにさりげなく意味があるんです due SOUTH。

フレイザーがマークに返した5カナダドル紙幣
これは現在では使われていないかなり昔のカナダドル紙幣なんです。よってフレイザーは昔からマークにいつか会ったら渡そうとずっと持っていたことがわかります。借金はできない彼の真面目なパーソナリティが伺えます。(うーん 芸が細かい → due SOUTH)

DSディレクターの George Bloomfield がチョイ役で出演
レンタルビデオショップでビデオを借りにきたサングラスのおじさんがディレクタのジョージです。 店主「これ借りるのやめたほうがいいよ。演出が全然なってないから(原語ではディレクターズカットではない)」と没収されています。この没収されたビデオのタイトルが『 Red Hot 』 、ポール・ハッジスの脚本作品なんです。こういうさりげないジョークが面白いよ due SOUTH(笑)

『欲望』Blow-up (1966)
「欲望 66年 アントニオーニ」と店主が言います。そしてレイが「知っている、それトラボルタだろ。」と言います。「あれはミッドナイトクロス。」と店員が訂正します。欲望は 原題が Blow-up  ミッドナイトクロスは Blow out だから間違えやすかったんですね。 "Blow-up"は"写真の引き伸ばし"を意味し、この映画は写真を引き伸ばすことによって真犯人がわかってしまうという映画です。

リカーショップの床には Molson社のビールが
こちらカナダの代表的なビール会社。床に Molsonと書いた箱が置いてあります。やっぱりトロント。

俳優用台本にあったシーン or セリフはこちら

      

勝手な感想

 これまたフレイザーとレイの あーだーこーだ とおかしな会話で始まるエピ。こういう導入のエピ、大好きです。
相変わらず小うるさいフレイザーと大雑把なレイが笑えます。

さて、このエピはフレイザーの心がコロコロ動くエピですね。彼のマークを見つけたときの本当に嬉しそうな顔、輝いています。マークがどんなに横柄で嫌なやつに変わっていたとしても彼は一生懸命、かばうんですよね〜。ほんと彼ってピュアだわ。それだけにマークにきついことを言われたときシュンとしたフレイザーはかわいそうでした。

そのあと結局、マークがフレイザーに助け乞うことによって13歳のときのような関係に戻ります。
それにしてもフレイザー達って久ぶり会ってもさっさと7時に寝てしまうのね。ふつー飲みに行くよな〜っと思ったのは私だけ?

二人がホッケー会場からじゃれあいながら帰るシーンは微笑ましかったですね。父の死という苦しい試練を越えてひとりぽっちでシカゴに来たフレイザーがあんなに楽しそうにしているシーンは見ていて嬉しかったです。

でも、結局 マークが金を受け取ったとわかったときのフレイザー、相当ショックみたいでした。
アパートで冷蔵庫の扉を閉めながら見せたすっごいおっかない顔のフレイザー・・・・・びっくりしました。
なかなか見れませんから・・彼の怒る姿。 実は本当に怒らせたらレイよりもフレイザーの方が怖いような気がします。

ふと、気がついたのがフレイザーがさりげなくマークを見逃してもいい・・・ようなニュアンスのことを言ったこと。
過去ビクトリアの事件「自分でぶち込んだ・・・」という辛い思いを二度と繰り返したくない気持ちがあったからでしょうか。

今回はレイの陰ながらの優しさにほんとじーんと来ました。 口ではときどき意地悪を言うけれど本当はフレイザーが心配で心配でしょうがないんです。ブローダーのところに単独乗り込んでいくシーンカッコよかった〜男らしくてしびれましたわ。

テーマの 越えてはいけない一線・・・・
マークのTVのアイスホッケー実況中継でも しきりにアナウンサーが「The Blue Line!」と言っていました。
心にとめておきたいパパの言葉ですね・・・・・・

フレイザーのいろいろな服装、フルコースです(ジーンズ、茶色い制服、赤の制服、ホッケー


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